
大腸がん
大腸がん
大腸がんは、大腸(結腸および直腸)に発生する悪性腫瘍です。日本では男女ともに罹患率が高く、特に50歳以上で発症率が上昇します。しかし、早期発見・早期治療により完治できる可能性が高いがんです。
女性では、がん死亡原因の1位、男性では3位となっています。
初期の大腸がんは無症状であることが多く、気づかれにくい病気です。しかし、進行すると以下のような症状が現れることがあります。
「便の異常が2週間以上続く」「血便が出る」「急激に体重が減少する」といった症状が見られたら、早急に医療機関を受診しましょう。
食生活の乱れ
高脂肪・低繊維の食事は大腸がんリスクを高めるとされています。特に加工肉や赤身肉の過剰摂取は注意が必要です。
遺伝的要因
家族に大腸がんやポリープの病歴がある場合、遺伝的なリスクが高まります。
生活習慣の影響
運動不足や肥満、過度なアルコール摂取、喫煙は大腸がん発症のリスクを高めます。
炎症性腸疾患
潰瘍性大腸炎やクローン病などの慢性的な炎症もリスク要因とされています。
大腸がんは早期発見が鍵です。以下の検査を受けることで、早期診断と治療が可能です。
便に血が混じっているかを調べる簡便な検査で、健康診断などで広く行われます。陽性の場合は精密検査が必要です。
カメラを使って大腸内を直接観察し、異常やポリープを確認します。必要に応じて組織を採取し、生検を行います。
血液検査でCEAやCA19-9などの腫瘍マーカーを測定します。ただし、確定診断には追加検査が必要です。
大腸がんの治療法は進行度や病状に応じて異なります。
内視鏡的治療(早期がん)
初期のがんは、内視鏡を使ってポリープごと切除する治療が可能です。
外科手術(進行がん)
進行したがんでは、大腸の一部または全体を切除する手術が行われます。
化学療法・放射線療法(進行例・再発例)
転移がある場合には抗がん剤や放射線療法を併用し、がんの縮小や症状緩和を目指します。
食物繊維を多く含む野菜や果物を摂取する。加工肉や脂肪分の多い食品は控える。
週に数回のウォーキングや運動で腸の動きを促進。
タバコや過剰なアルコールはリスクを増加させるため注意。
40歳以上の方は年に1回の便潜血検査や内視鏡検査を受けることが推奨されます。
早期発見・治療を行えば、治癒率は非常に高いです。ステージ1の段階では5年生存率は90%以上とされています。
一部のポリープはがん化するリスクがあるため、早期に切除することで予防が可能です。大腸がんになる前の段階でポリープを切除できれば、大腸がんを予防できることになります。
血便は痔や炎症など他の原因による場合もありますが、がんの初期症状である可能性もあるため検査を受けましょう。
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